遠くを見る目


遠くを見る目
名誉会員 水島 昇
膠原病内科医としてキャリアをスタートさせた筆者は、1997年に大隅良典博士の『生化学』の“みにれびゅう”を読んだことをきっかけに基礎研究へと転じ、ポスドクとして大隅研で酵母オートファジー研究を開始した。ユビキチン類似の反応系であるApg12結合系を発見し、生命の根源的な仕組みにふれる機会を得た。その後、研究は酵母から哺乳類へと展開し、哺乳類でのオートファジーの分子機構の解明とともに、オートファジーを可視化するマウスやさまざまなノックアウトマウスの解析を通じて、生体内におけるオートファジーの役割を明らかにしてきた。こうした歩みを振り返りつつ、目の前にとらわれず「遠くを見る」視点を持つことの重要性を示したい。

