DNAX分子細胞生物学研究所


DNAX分子細胞生物学研究所
名誉会員 宮島 篤
医薬品開発におけるゲームチェンジャーとなった遺伝子組換え実験はStanford大学から始まった。そこから誕生したスタートアップのDNAX分子細胞生物研究所は、若い分子生物学者と免疫学者の緊密な連携により、次々とサイトカインの遺伝子クローニングに成功し、創立後短期間で免疫学・血液学のフロントランナーに躍り出た。筆者はこの間のドラマを目のあたりするとともに、サイトカイン受容体とシグナル伝達の研究に携わった。本稿では、遺伝子組換え実験からバイオベンチャーの誕生、そしてDNAXでのサイトカイン研究の歴史を述べる。DNAXの成功の礎となったのは、製薬企業に支えられながらも、自由で開放的な研究環境を構築したこと、とりわけポスドクプログラムの導入による柔軟な研究者の雇用であった。
