会長だより

会長便り第5号:日本生化学会 会長・副会長座談会〜その3〜

2023.10.16

会長便り第5号:日本生化学会 会長・副会長座談会〜その3〜

2023年10月16日

会長便り第5号として、両副会長との座談会〜その3〜をお送りします。
なお、この座談会記録の内容は、各人の発言の意図が会員の皆様に正確に伝わるよう、録音の文字起こしの後に編集を加えた上でお届けするものです。

一條秀憲


日本生化学会 会長・副会長座談会

日時:2022 年 2 月 18 日(金)午後、追加として2023 年 9 月 4 日(金)午後 
場所:東京大学 薬学系総合研究棟 1F 186-2 一條教授室
出席者:会長/一條秀憲、 副会長/水島昇、横溝岳彦、事務局/渡辺恵子

 

〜その3〜

◆他学会との関係

【会長】 次回の分生との合同大会(2026年12月開催予定、生化学会会頭:胡桃坂仁志氏、分子生物学会年会長:水島昇氏)は、10年ぶりということになるのですね。確か2017年に開催したConBio2017が最後でしょうか。そもそも、基礎生命科学を代表するような分生と生化という大きな学会が2つあること自体はどうなんでしょうか。

【水島副会長】 やっぱり世界的に見て、分子生物学会と生化学会を別々に持っているのは本当に日本ぐらいですね。日本は別々に持つことでどういうメリットがあるかということがはっきりすればいいのだけども。生化も分生も今の学会員にとってメリットがあるようにするのが一番いいと思うんですよね。理事会がこうあるべきだと決めるよりかは。

【横溝副会長】 昔、水島さんがアンケートをされましたよね。

【水島副会長】 大会の時にはアンケートをするんですけど、大会の時のアンケートは「その大会はよかった」という結論になってしまう。それぞれの学会が単独でやれば単独でやって良かったねと、合同でやったら合同ですごく良かったねということになってしまうので、一度、大会とは切り離してこういうことを会員がどう考えているのかを聞く機会があるといいのかなと思います。

【横溝副会長】 そういうアンケートをやっていなかったですか。大会だけを一緒にやるとか、学会そのものを一緒にする方向で頑張ろうとか。何かあった記憶がありますが。

【水島副会長】 ずっと昔に田中啓二先生が生化の将来計画委員会をやった時、20年以上前。ただそれは、全会員にアンケートをしたのではなくて若手PIぐらいにアンケートを採った。

【会長】 そう考えると、生化学会会員にも生化学会本体から聞いてみるというのはあるのですかね。

【横溝副会長】 それはありじゃないですか、全員に。いくつかの選択肢を上げた上で。

【会長】 何を聞くかだね。

【横溝副会長】 合同大会をどうするかとか、学会そのものの統合の可能性を探ったほうがいいかとか、でしょうか。

【水島副会長】 この問題は我々がどうこうするよりか、次の世代がどう考えるかのほうがもっと大事ですね。

【会長】 それは確かにそう、今後の分生との懇談会等でぜひそれも言ってください。分生とは、合同大会に限らず、いろんな活動を協力し合って一緒にやった方がシナジーが得られると思うので、もっともっと一緒に活動できるといい。お互いすごく大きな学会で、オーバーラップしている部分も多々あるので。別々にやることの無駄もあるし。

【横溝副会長】 デメリットはあまりないと思います。得られるメリットはお互いにすごくあると思います。特に僕らみたいに脂質とか生化学寄りの研究をしている人、特に若手が分生に出るメリットはものすごく大きいですね。一細胞解析とかの分子生物学の新しいテクニックを学べる。逆に分生でタンパク質と核酸の仕事しかしていない若手が、生化学会に来て糖とか脂のことを勉強するというのもものすごく有益だと思います。お互いに持っていないところを補う意味で大きいと思います。しかも脂質や糖は世界でトップレベルです。もったいないですよね。

【水島副会長】 ほとんどの国は先に生化学会があって、それがBMBに名前を変えているようです。世界各国のまねをしたほうがいいというわけではないのですけども、日本が別々にやっている理由がもしあるのだったら、それが何かを少しでも次世代に言ったほうがいいのではないかなと思うのですけど。

【会長】  ちょっと論点を変えて。会員の重複が研究内容の類似性と比べると必ずしも大きくない。驚きなんだけど、会員の重複率は20%ぐらいですかね。その理由としては、所属はどちらか1つで十分という考えもあるのだけど、会費の過重負担が一因となっている可能性もある。そこはどうなんですかね。

【水島副会長】 私も、内容が似ているから、あえてお金を余計に払ってまでして両方にはいる必要性を感じていないというのが大きい理由かと分析してます。PIや上層部の重複率はもっと大きいと思います。

 

◆生化学会が目指すべき道、社会との接点

【会長】 ここからは、より一般的なテーマというか、「生化学会が目指すべき道」とか「社会との接点」とか、「これからの生命科学」、その他、何でも。これは順不同で自由にお願いします。

【横溝副会長】 サイエンスエデュケーションかなと、特にこのコロナで思いましたけどね。

【水島副会長】 エデュケーションの対象は?

【横溝副会長】 一般の人を対象にしたサイエンスエデュケーションが重要かなと思います。特にこのコロナで思い知りました。アンチワクチン、コロナ陰謀説などがまかり通ってしまっています。社会全体を対象にした活動が必要かと思います。特にマスコミの人たちのサイエンスの感覚のなさ、そういうものを何とかしないといけないと感じました。要するに多くの人はマスコミの報道に、マスコミというよりもSNSなんですけど、かなり流されている。SNSで、発言力のある人が意図的に書いているかもしれないけど、非常に非科学的なことを強い言葉で流していて、それに騙されている人たちがすごくたくさんいる。そういう社会に対して何か科学者がもう少しきちんと発言していくことは必要だと思います。

【水島副会長】 SNSはコントロールが不可能ですね。マスコミと研究者サイドがもっと連携を取ったほうがいいのではないでしょうか。

【会長】 生化学会がどうやって関わるかというところですね。

【横溝副会長】 もちろん市民公開講座とか学会なりにやっていますけど。そういうことを継続する必要があるでしょうし、会員を増やすということも必要かもしれないけれど、やはり若い、高校生とかそういう人たちへの啓蒙をもう少しやったほうがいいかなと思っています。出前授業なんか、先生方もしているかもしれないけど、中高生ってすごく吸収力が高くて、しかもまじめに聞くんですね。あの子たちに早い段階からアーリーエクスポージャー、啓蒙活動ができたらいいなと、最近特に思います。

【会長】 ワクチンとかに関して、生化学会としての発信というか意見表出はなかなか難しいとは思うけれど、確かにアーリーエクスポージャーだったり、一般社会の方たちのサイエンスエデュケーション、底上げみたいなことはできそうですね。より具体的にはどんなやり方があるのでしょう。

【水島副会長】 テレビとか、実はいい番組がすごくたくさんあって、「サイエンスZERO」とか、織田裕二がやっているBSプレミアムの「ヒューマニエンス」とか。

【会長】 あれはよく見ています。

【水島副会長】 あ、そうですか。

【会長】 織田裕二が「私はタバコを吸っていますが、大丈夫ですか?」みたいな(笑)。

【水島副会長】 僕は 「サイエンスZERO」が結構好きでいろいろ見ているのですけど、よくできた番組で、我々が努力するよりもああいうのをもっと見てくれるといいかな。あんないい番組がたくさんあるのに、その割にサイエンスリテラシーがそんな高まらないというのは何でなんでしょうかね。NHKも頑張っていると思うのですけど。

【横溝副会長】 NHKは頑張っていると思いますね。

【横溝副会長】 でも、今の若い人たちは本をあまり買わないし、テレビも見ないんですよ。みんなSNSですから。

【水島副会長】 学研の『科学』がなくなったのが、あれが結構痛いんじゃないか。あれがなくなっちゃったから。『科学』と『学習』って知っています?

【横溝副会長】 配達日が待ちきれないので、家まで毎回配達してくれるおばさんの家まで受け取りに行っていました。

【会長】 外で遊ぶのが好きだった私には、そんなに待ち遠しかったということはなかったかな(笑)。

【水島副会長】 毎月来るんです。あれが来ると親も勉強するからとてもよかった。

【横溝副会長】 あれは良かったですね。僕らのジェネレーションの教授と話すとよく『科学』の話が出てくるから、かなりの確率で読んでいたと思います。

【水島副会長】 学会よりは枠が大きいけど、国民による基礎科学に対する理解というのはすごく大事ですね。応援してもらう点でも。結局文科省と財務省の話になっても、要は社会保障費を減らしてでもサイエンスにお金をもっと回したほうがいいと国民が思わない限り、この予算は変えられないというんですね。今、日本の歳出が110兆円ちょっとぐらいで、社会保障費が約35兆円、教育・研究が約5兆円なんですよね。防衛費は今まで5兆円ぐらいだったのが今年は急に7兆円近くなった。社会保障費の35兆円を減らしてでも研究や教育に回したほうがいいと国民が言ってくれるほど現状は甘くないでしょうね。

【横溝副会長】 それは言わないでしょうね。選挙に行く人たちは高齢の人が多いから、社会保障費を削れとはなかなか言えない。

【会長】 そのバランスというか、35兆円対5兆円という割合というのはアメリカとかヨーロッパとかはどうなんですかね。

【水島副会長】 額で言ったら、日本の教育に対するお金がめちゃくちゃ少ないというのはよく聞かれる。OECD加盟国の中でも本当に最低水準。他の国が研究開発費を増やしているところ、日本は全然増えていない。応用的なところだけではなくて基礎科学や高等教育ももうちょっと応援してくれるとよいのだけれども。

【会長】 そうですよね。国民のマジョリティにその気持ちがあると、国の予算として反映される。

【水島副会長】 それと、経済界、財界は役に立たないと研究の意味がないと思っている人が多いと思いますが、一般国民はそこまで思っていないと思うのです、また最初に戻ってしまうけど。天文学とか考古学とかに興味を持っている人がとてもいるじゃないですか。科学博物館のクラウドファンディングに大きなお金が集まっているのを見ても。役に立たない科学がそこまでダメとは、国民は思っていないのではないかと思うので、その辺をもう少し理解してもらえるといいかなと思う。

【会長】 ノーベル賞はやっぱり効果があるはずなんだけど。ただノーベル賞は、どうしても応用面がある程度認められないと受賞対象にならない?

【横溝副会長】 賞によるのではないですか、物理学賞なんて、必ずしもそうではない。

【会長】 オートファジーだって、将来きっと役に立つだろうということだったかと。

【水島副会長】 それは勘違いかも(笑)。

【横溝副会長】 学会レベルでできる可能性は何かと最近考えたときに、やはり医師会みたいに政治家を生化学会から送り込むことはできないかなあということですね。サイエンスの重要性がわかっている人を、少し政府を動かせるような立場に持っていかないといけないのかなと思ったりします。決して利益誘導ではなくて、政治を動かす人の中に科学をバックグラウンドとした人がいてほしい。

【会長】 なるほど。だけど、そんな政治家いるかな。そういう政治家をつくらないといけないということね。

【横溝副会長】 政治家に生化学を理解しろというのは難しいので、逆に生化学会の会員の中でそういうことに人生を懸けてもいいと思えるような人がいれば、それを学会挙げて応援することができないでしょうか。医師会は明らかに医師会挙げて応援できるんですよね、票を集めることができる。自民党にいるお医者さんの議員さんの多くは、どちらかというと開業の先生たちのメリットのために動いているのです。だから、医療報酬を下げないようにとか、そちら方向なので、必ずしもサイエンスというか、医学ではないんですよ。

【水島副会長】 基礎研究の人で。

【会長】 生命科学系の人はいますか? 工学系とかはいそうだけども。

【横溝副会長】 選挙のたびに見てはいるけど、気がついたことはないですね。

【会長】 そういう人たちが何をやってくれますかね。

【水島副会長】 仮にそういう人がいても、さっきの5兆円を増やすというのはかなり難しい。その中のバランスを変えることはできても。

【会長】 現実的には、単純に動いてもらうためにはこちらがサポートするなり、応援するなりして、初めてそのリウォードとして動いてくれるのかもしれないけど、学会活動としてはあまりやるべきことじゃないですよね。特定の代議士とかいったら、やっぱりなかなかうまくいかない。

【横溝副会長】 私が思っていたのは、今いる代議士に働きかけるのではなくて、生化学会の中でもしそういう気持ちを持っている人がいたら、学会としてサポートして国会へ送り込む。夢かもしれない、妄想かもしれませんけど。繰り返しになりますが、言いたいのは利益誘導ではなくて、政治を動かす人の中に科学をバックグラウンドとした人がいてほしいということなんですよ。

【会長】 なるほど。生化学会が目指すべきところとしては確かにそういう道はありますね。

 

◆これからの生命科学

【会長】 「これからの生命科学」についてはいかがですか?

【水島副会長】 いろいろな分野がだんだんなくなっていくでしょう。縦割りだった学問分野がどんどん融合していく。生化学はどちらかというと学問分野ではないので、そういうときになっても生化学会としての重要性はたぶん変わらずあるだろうなと思う。また、アプローチがデータドリブンになったとしても、生化学の重要性は変わらないかなという気がする。あるいは、分子生物学も生化学も学問分野であると言えるかも知れません。「生化学」という教科書があるぐらいだから。それでも、いろいろなフィールドに生化学的な考え方はあるわけだから、生化学って決して閉じた学問ではないですね。

【会長】 全然閉じていないですよね、むしろどんどん広がっている感じがするし。

【水島副会長】 我々の世代の多くは仮説ドリブンの研究をずっとやってきて、これからもそういうのは残るけれども、やはりデータドリブンの要素がもっと増えていきますね。考えられることからスタートするのではなくて。

【会長】 メカニズムがブラックボックスにどんどんなっていくんですね。

【水島副会長】 データが何か教えてくれても、次は今までどおりのことをやらないといけないのかなとは思うんです。

【横溝副会長】 まさにそれを一條先生が「会長だより」の最初で書かれていて、データドリブンで仮説が出たときにそれを検証していく手段の1つが生化学であって、その正確な分子の取り扱いが最後に必要になってくるという意味では生化学会の未来は明るいというか、ずっと必要とされる学問分野だと思います。

【会長】 やはり必要なのは間違いがないことなのです。でも、それがもっと評価されなければいけないですよね。単純には、データドリブンでアウトプットに直接つながるインプットのほうにお金が流れていくし、結局こうすれば病気が治るみたいな、途中がわからなくても治ればいいみたいになってしまうところがあるけど、本当はなぜ治るのかが直感的にもわかることが大事だしサイエンスとして面白い。それが理解できることによって思いもよらない発想に基づく医療や薬もできることになるんですけどね。

【水島副会長】 逆に仮説ドリブンのところにこだわりすぎていると、ちょっと時代から乗り遅れているところもあるから、生化学としてもデータドリブンのところを十分取り入れてやっていくということになるんですね。別に生化学はそれと相性が悪いわけでは全然ないですしね。タンパク質も脂質もマスでデータがたくさん取れるわけだし。

【横溝副会長】 日本の生化学が素晴らしいなといつも思うのは、再現性を非常に重視する習慣が歴史的に受け継がれていることですね。僕は受容体の専門でいろいろな受容体の追試実験をやりますけど、アメリカの追試実験はうまくいくことのほうが少ないけど、日本から出た論文は間違いなく追試ができます。我々の分野ではね。逆に海外の生化学とか分子生物学はうまくいくことの方が少ない。

【会長】 生化学では昔から定量性をすごく大事にしていますね。

【水島副会長】 やはり融合的な研究がどんどん多くなっていくなかで、領域を絞ったシャープな研究会だけに行くのではなくて、生化学会ぐらい大きなところに来てほしい。永田和宏先生がよく言うのは、自分の研究だけじゃなくて、ほかの人の研究も面白いと思えるようになるのが大事だって。自分のフィールドだけでなくて、違うフィールドも面白いと思えるようになるためにも、生化学会ぐらい大きな規模の学会が大事なんだろう、と。生化学会は、小さな研究会にはない、そういう役割を持ち続けないといけないのだろうなと思うのですけど。これから文理融合はどうなりますかね。かなり言われていますが、生化学会にもそういう人文系の人が入ってきてなんていうことがあるんですかね。

【横溝副会長】 物を書く力って要求されますよね。グラントを取るにしたって、論文を書くにしたって。

【水島副会長】 例えば情報とか、脳科学とか情報科学はかなり人文系の人も入ってきたり。

【横溝副会長】 研究者として入ってきているということね。

【水島副会長】 私はJSTの創発的研究支援事業も担当していて、あれは自然科学が対象ですが、人文系も分野として選べるようになっています。

【会長】 水島さんがやっている創発は、研究対象がある程度絞られているのですか?

【水島副会長】 まず、基本的には自然科学系であれば、すべてを網羅しています。それがとても良い点です。その上で、例えば、主分野としてライフサイエンス系、副分野として人文・社会系の研究分野を選んで申請できるようになっていて、結構な人が人文も選んでるんですね。

【会長】 分野によってはぴったりくるのがあるような気がする。例えば老化研究とかも。自分でも年取って初めて感覚的にわかることってあるし。

【水島副会長】 そうですね、脳科学もある。

【会長】 なるほど、でかい学会であることの長所を活かすというか、生化学会もこれまでに全くなかった異分野を取り込んでより大きくなってもいいのかもしれない。

【水島副会長】 そういうコンソーシアム系のあれになっていくかもしれないですね、学会として。

【会長】 それは一つ生命科学という大きなソサイエティがあって、その中に生化も分生も細胞生物も情報科学もさらに文系も入っていくような感じになるのかもしれないですね。

【水島副会長】 それとスペシャライズされた研究会みたいなのがあってという。ConBioは時代を先取りしましたね。

【渡辺】 生科連みたいなものはダメですか。

【会長】 それはありかもしれませんね。生科連の活動を支える経費は各学会から5万円ぐらいずつ拠出しているのですね。

【水島副会長】 アメリカのエクスペリメンタルバイオロジーはうまくいっているので、ああいうところのノウハウを集めてくるといいかもしれない。各学会の事務局があって、かつエクスペリメンタルバイオロジーとしての事務局があるんですね、統合しているものが。

【横溝副会長】 エクスペリメンタルバイオロジーでは、時々出てくる学会が変わったりしているのね。ファーマコロジーが大きなときもあるし、トキシコロジーが入ってきたり、毎年同じじゃないんだよね。

【会長】 確かにファーマコロジーはあの中で頑張っていますね。

【水島副会長】 合同年会みたいなものをオーガナイズする組織が何かあるといいですね。

【会長】 生科連って、エクスペリメンタルバイオロジー的なものだけでしたっけ?

【水島副会長】 あれはかなり広い範囲の生物学関係の学協会が入っていますね。あれだと、ちょっとさすがに大きすぎる。

【会長】 アメリカのエクスペリメンタルバイオロジーみたいに、5つ6つぐらいの学会が緩くまとまっていくみたいなことをどこかで提案してもいいかもしれない。今年4月の初めには分生・生化の非公式懇談をやって、たいへん有意義な議論ができたけど、次回にこの話もしてみようかな。薬理学会とも少し話をしていて、いろいろ連携しようと言ってくれている。

【横溝副会長】 生理学会なんかも結構大きな感じがしますけどね、教育的な活動も活発です。

【水島副会長】 医学会に所属している学会がまとまるのは、たぶんやりやすくはあると思うのですが、それだと医学オリエンテッドになってしまう。むしろ生化学会は学部の均等割りを重んじてきたじゃないですか、医学だけじゃなくて。そういうことと反するかなという気がするので。

【会長】 そう考えると分生が入ることは大事ですね。象徴的な意味がある。

【水島副会長】 分生は医学会に属していないので、その参加は意義がある。エクスペリメンタルバイオロジーは全部医学関係ですね、栄養とか解剖とか。

【横溝副会長】 そうですね。ただ、アメリカはご存知のとおり、そういう医学系の学会はPh.Dがすごく活躍しているから。そこは土壌が日本とは違う。

【会長】 それは本当に大きな違いですよね。

【会長】 さて、あっという間に時間が過ぎてしまって、そろそろお開きということになりました。まだまだ話し足りない気がするのですが・・・。

【水島副会長】 学会誌とかJBとかと思ったのですけども、またの機会に。

【会長】 あ、そうですね。わかりました。是非また機会を設けさせて頂ければ有り難いです。皆さんたいへんお忙しい中、今日は本当にありがとうございました。

 

[了]